皮と糸竹2

あや乃

2013年05月21日 00:31

②なぜ、糸竹=楽器(ひいては、楽)なのか?

そもそも論として、
「糸竹」の読み方ですが、これは「しちく」と読みます。

現在、古文ブログの方で
「古文に出てくる楽器特集」の真っ最中なので、
詳細は、そちらをお読み頂きたいと思うのですが、
(多分、6月の末まで楽器特集です。
7月14日(日)には、三鷹ネットワーク大学主催のシンポジウムで、
何か喋る予定になっていますので、
興味のある方は、どうぞそちらにも起こし下さい。
詳細は、追って掲載します)

古文に出てくるような時代の楽器には、
A)弦楽器
B)管楽器
があります。

A)弦楽器
弦楽器は、弦を張って、それを弾いて音を出す楽器で、
現代用語で言う所の、琵琶とお琴があります。
「~の琴」と、全ての弦楽器を言い表していましたので、
「琵琶の琴」「筝の琴」「東琴」「琴の琴」と、あります。
糸竹の<糸>は、この弦楽器に張られた糸の象徴だろうと思います。

B)管楽器
管楽器は、呼気を利用して音を出す楽器で、
現在では、フルート、クラリネット、オーボエ、サックスその他と、
いろいろ西洋楽器がありますが、
ざっくり書けば、和風バージョンの管楽器も存在するということです。
「~の笛」と、全ての管楽器を言い表していましたので、
「笙の笛」「篳篥(の笛)」「竜笛」「高麗の笛」などがあります。
管楽器は、基本的に竹から作られていましたので、
糸竹の<竹>は、この管楽器原料の竹の象徴だろうと思います。

C)楽
古文で言う所の<楽>というのは、すべて「管弦」のことです。
管弦というのは、現在でいうところの「舞いなしの音楽だけ」の雅楽です・
舞いありのものを、舞楽と言います。

舞楽でいえば、源氏物語で、
光源氏が青海波を舞っている場面が有名だったりしますよね。

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